会報あさひ35号
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-71-海岸を具えた風光明媚な穏やかな土地だったと思います。しかし現在では、人口も減少し、人工的に区画された土地には復興公営住宅が立ち並び、その脇にはまだ幾つかの仮設住宅が残り、その中で生活をしている方々がいらっしゃることに驚きを隠せませんでした。この土地には観光資源というほどのものは乏しく、本来の仕事を再開できずにいらっしゃる方々は経済的に貧窮し、ある程度の家賃を必要とする復興公営住宅への転居もままならない状態だそうです。仮に家賃等の支払い能力のある方々も、物価の比較的低い土地柄、無理をし借財し新居を立てる人が多いそうです。その結果復興住宅はほとんど埋まらず稼働率は低く、仮設住宅は存続している状態です。震災の傷跡はまだまだ癒えていません。 今年3月23日に宮古・釜石間の鉄道が震災後8年をかけて「三陸鉄道リアス線」として復旧しました。久しぶりに、と言うよりも数十年ぶりに乗車し、今年9月に開催されるラグビーワールドカップ2019の岩手県唯一の試合会場である釜石鵜住居復興スタジアムを遠目ではありますが見てきました。失礼な言い方にはなりますが、このような田舎には不釣合いなほど立派なスタジアムが完成していました。さすがにこの辺りになると地域インフラは整備され、内陸部の花巻からの100キロメートル超の高速道路も開通していました。震災が無ければ仙台からの三陸縦断自動車道が開通していたかもしれないと思うと少し複雑な気分です。帰路、車窓より、立派なスタジアムとその近くに立ち並ぶ復興公営住宅を眺めながら、この8年間の月日を思い感慨にふけりました。「がんばれ、東北」 さて、私の子供たちは、何年をかけてそれなりの歯科医師に成ってくれるのでしょうか。将来を考えて……滋賀県 堀 口   徹  今年度より京都滋賀支部幹事を努めさせていただくことになりました。今年、教育後援会に初めて出席させていただき、先生方、教育後援会の皆様が熱心に学生の勉強や生活をサポートしていただいていることを知り、感謝しお礼を申し上げたいと思います。 私は、朝日大学を11期卒業し開業26年になります。これまでにチェアーやエアコンなどある程度の改修は済ませ、子供が同じ歯科の道に進もうとしている今、これから10年15年先の医院や自分の将来、子供が歯科医療に携わっている20年、30年先の疾病構造や歯科医院を取り巻く環境がどのように変化していくのか考える事があります。 そのような中で憂慮すべき問題の一つに歯科衛生士の需給問題があります。滋賀県でも衛生士不足は厳しい状況であり、県歯科医師会では、かねてより人材確保や就職支援の事業を多岐にわたり行っていただいてはいますが、目に見えた結果に繋げることは容易ではないと思います。私の医院は滋賀の地方に位置するため、勤務するスタッフは、近隣から通勤するケースが多く、医院の周辺の地域から衛生士を目指す学生がいなければ自院には就職してもらえないのではないかと考えています。日歯や県歯レベルでアプローチすることも大切ですが、近隣の高校に通う高校生が、歯科衛生士という職業を看護師や保育士と同じように進路の一つとして選択してもらえるように、学校や学生に、歯科衛生士という仕事の素晴らしさを積極的にPRするなどの対策も必要だと思います。 これからは、将来を見据えた地域での積極的な活動も必要であると考えています。

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