会報あさひ35号
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-24-新任のご挨拶口腔病態医療学講座インプラント学分野  中 本 哲 自  はじめまして、平成31年4月1日付けをもちまして、朝日大学歯学部口腔病態医療学講座インプラント学分野の教授職を拝命しました中本哲自(なかもとてつじ)と申します。 わたしは平成8年に東北大学歯学部を卒業し、広島大学歯科補綴学講座の赤川安正先生の門をたたきました。大学院では口腔生理学講座の柴芳樹教授のお世話になり上皮膜輸送の研究を行い、平成13年学位取得、その後、広島大学病院勤務を経て、愛媛県松山赤十字病院歯科に約2年間勤務しました。さらにその後、平成15年よりニューヨーク州ロチェスター大学で5年間勤務し、平成20年より九州歯科大学口腔再建リハビリテーション学分野(口腔インプラント科)の細川隆司先生の下で修行させていただき、平成27年より松本歯科大学歯科補綴学講座を担当していました。このたび、ご縁あって本学に赴任させていただきました。臨床の専門はインプラント学と歯科補綴学、研究では臨床研究に加えて、細胞生理学を追い求めています。 本学は全国的に見てもいち早くインプラント学を独立させたという経緯があり、前任の永原國央先生のご尽力により、大変恵まれた教育・実習環境がすでに構築されています。学生教育における「口腔インプラント学」は第1学年の入門歯科医学で概略的に触れ、第4学年で正規の講義・実習を展開し、第5、6年の臨床実習へと繋がっています。この分野は診断技術とコンピューター技術の発展に伴い、進歩も著しく数年前に発刊された教科書が既に対応できない項目もあり、常に情報のアップデートが必要です。そのため、診療室での新しい術式や材料などの取り組みを積極的に記録し、提示するよう心がけています。 口腔インプラント治療は歯を作る目的で生体内に存在しない異物を装着する治療です。これはすなわち体内に証拠を残す治療でもあります。患者の体内に良心を残せるように常に最新の知見を個々の患者に応じたインプラントの役割を見極めつつ臨床を追求しています。大学附属の診療室には様々な背景を持った患者が来院され、臨床研究の拠点としての役割も期待されます。また、当該分野は卒後教育での活躍も求められます。診療室の充実を介して、歯科医学の発展に貢献できればと夢を描いています。 研究では基礎と臨床の両者をつなぐ研究を重点的に展開する予定です。超高齢社会の中では、個々の治療開発だけでは一医療人が生涯治療できる人数はきわめて限定されます。フッ素のような適用が簡便で効果の高い方策として、唾液腺に着目し、口腔内の潤いによる口腔健康の確保を目指し、基礎と臨床の両者で展開する予定です。 なにぶん、浅学な若輩者、微力ながら大学を盛り立てるため鋭意努力を重ねる所存です。歯学部教育後援会の皆様におかれましては、今後ともご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

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